中心商店街に向かう途中で、市庁舎から太鼓の音が聞こえてきます。
まもなく始まる八戸三社大祭の練習のようです。
市内商店街は所々見覚えがありますが、年月とともに
様変わりしています。
目的地のショッピングセンターの向い側には、ビルの間に、
屋台があり、周辺とは異質な空間で目を引きます。
そこは「みろく横丁」といい、20軒余りの飲食店などが軒先を連ねた
屋台村でした。


妖しげな提灯の灯りにつられ、行ってみると、角柱に
「運気向上横丁」「ここを通り抜けると運気が向上する」と
書いてあります。
このようなフレーズにはほんわりと心を動かされます。
まだ開店準備中でしたので、あちこち店を見ながら
通り抜けましたが、夕方ともなれば、
通り抜ける前にどこかの店に入ってしまうことでしょう。
中央の立て札には「通路に使用しているほたてブロックの表面には
食べた後のほたての貝殻を使用している」と書いてあります。
この屋台村は八戸市が環境に配慮したひとつのモデルケースとして
展開したものなので、このようなアピールをしています。
屋台は商売の原点であり、低資本、低コストで営業できて、
しかもコミュニケーションが取りやすく、人間性の共存、ゆとり、
安全を保持し、お互いに享受できやすい空間です。
観光客が多い地域では、地元の人はわかりきっていることでも、
このように何かひとことメッセージがあると、関心も高まり、
口コミ効果も上がり、集客しやすくなります。
スピード化やOA化がますます進展するなかで、一方では
くつろぎたい、癒されたいというニーズへの対応は不可欠です。