針と糸で描くわたし〜では、8人の作家がそれぞれの取り組みで
アートを展開していて、見ごたえがあった。
最初のブースには、天井から吊り下げられた大きな白い布に赤い糸で
刺繍した作品があり、裏から当てられた照明によって、作品の裏に
無数にたれている赤い糸が、不鮮明に写っている。
この作品の刺繍は表を見せるのではなく、裏を感じ取るものなのかと
思い込んで、裏に回ると、「あれ〜」と驚かされる。
これは平面作品ではなく、立体作品なのだと気づかされるのだ。
裏から出ている赤い糸が束ねられて、さらに床にも作品を作っているのだ。
別室の「修復された」とタイトルアップしている作品では、
壊れたガラスコップを白いオーガンジーの布で包み込み、
割れた形に添ってステッチをかけたものが、まるで別のもののように
置かれている。
陶器や漆器を金つぎするのとは、またちょっと違った感じだ。
さらに別室には「押忍!手芸部」のコーナーもあり、
ハンカチ大の白い布に、ホッチキスでバチバチと糸や布を留めた作品が
展示されていたが、これはこれでユニークだ。27日まで。
見終わって庭園の芝生でミーティング。
喫茶店やホテルのロビーとは違った空間で打ち合わせも
スムーズな推移。